本が好きなのでちょくちょく本を読んでいます。
忘備録と共に本の世界の面白さを一緒に味わえたら嬉しいです。
今日は私の大好きな作家さん。
よしもとばななさんの本は内容が濃くて重くても、読んだ後じわっとホッコリすることが多い。
ネタバレはしたくないので個人の感じたことのみ伝えます。
優しくて甘くて、幸せな読んだ感想をシェアします。
この本は「とかげ」のリメイク版
この作品は以前書かれた「とかげ」という本のリメイク版というめずらしい本でした。
構成は最初にリメイクされた「ひとかげ」、その後に以前書かれた「とかげ」の内容の2作品が読めるようになっています。
「はじめに」で作者が「前作のとかげは、若さゆえの極端を好む書き方」と書かれていました。
感想
内容は教育関係に携わってきた私の好みの内容。
高校生の時、児童心理学者のトリイヘイデンの「シーラという子」という作品シリーズを読み漁った私。
痛さを抱えながら「その後」を生きる人をリアルに感じられる内容でした。
そういえば、明日から教育関係の仕事にカムバックする日に読み上げた本です。
シンプルな題名と気になる表紙にひかれ手にとった本だけど、偶然だな。
人と関わる仕事は感情労働が付きまとって敬遠していたけど、明日からどんなことが繰り広げられていくのか楽しみでもあります。
やっぱり私は人が好きなんだな。
幼児カウンセラーになりたかった私には、痛さを抱えて生きる方の内面をのぞかせてもらったようで、じわっときました。
勝手な解釈だけど、人生においてトラウマ級の痛さは、時間とその後のぽつぽつと現れる小さな幸せで流していけるのかな。と感じます。
お菓子を食べてホッと美味しい瞬間とか、友人と笑い合って嬉しかったとか。
生きてたら良いこともありますよね。
あぁ、やっぱりばななさんの作品は読んだ後癒される。
少しは人生経験を積んだ私の過去のことが許せた感じ。
一番心に響いたところ
小説の中で一番心に響いた個所を転用させていただいて、締めたいと思います。
死ぬとはなんだろう。 いなくなって、触れなくなって、 今はここに強く押しつけられている鼻の、その押しつける力の源。 そうしたいという意志の器。 それが消えてしまうこと。 消えないものもあるということ。 その全部。
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